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一点モノ。。。

執筆者の写真: Bottega di PinocchioBottega di Pinocchio

先週末にこのブログを書き上げるはずが、週末に雪が降るというアクシデントに見舞われてしまい、週明け月曜日の投稿になってしまいました。。。すみません。。。




私の地域はほとんど雪が降らないため、雪が降り、更に積もってしまうと色々と困ったことが起きてしまいます。


とても坂の多い私の街では、歩行が結構命がけですw

さらに最悪なのは、屋根に積もった雪が解け始めると雨もりの危険が。。。


そして何故か我が家のwifiは天候が悪いと不調をきたします。

大雨が降った日や雪の日なんかは最悪です。。。

と、こんなわけで今回の投稿が遅くなってしまったわけです。。。


さて、それでは早速今回のアイテム紹介に入っていこうと思います。




実はこちらの動画、新作のカシミアストール試作風景です。

決して落ち葉を拾って遊んでいる光景ではありませんw


昨年秋から、より手動編み機(ハンドフレーム機)らしい、またそれでしか実現できないようなニットを作りたいという想いで、一風変わったストール作りにSANTI工房と共に取り組んでいました。


ハンドフレーム機で作られたニットは、その柔らかな風合いや、より上質な着心地などで自動機械製ニットとの違いを感じることが出来ますが、この違いって実際実物を見て、そして袖を通したことのある方でないとなかなかわかり辛いですよね。


一度その違いを感じてしまえば、その魅力にヤラレてしまうこと間違いないのですが、写真ではそんな魅力も半減してしまいます。


少なくとも、私のこのお粗末な写真テクニックでは最大限の魅力を引き出すことは不可能です。。。


それではもっとわかりやすく、ハンドフレーム機ならではのニットを作ろうと考えたのがこのストール作りのきっかけです。


さて、もっともわかりやすいハンドフレームニットの特徴とはなんでしょうか?


それは人の手の動きで編まれるため、一つとして同じものが出来上がらないというところでしょう。


この「一つとして同じものが出来上がらない」というところ、このハンドフレームニット最大の特徴をさらに活かすことは出来ないだろうか、というのがこのストール作りに我々が込めた想いです。


そして最初に思いついたのが、カシミアストールの染色です。


しかし、ただ単に染色だけでは面白くないということで、思いついたのがこちらでした。。。




季節の落ち葉を利用した染色です!


おそらくこんな染色が施されたカシミアニットは世界広しと、このストールだけではないでしょうか!?


これはただ単に押し花の要領で染色をしているだけではありません。

実はこの落ち葉それぞれから天然の染料が滲み出てきて、この染色が完了します。


この染料のカラーは当然、その植物によって異なりますし、またその時々の組み合わせによって変わってきます。

つまり一つとして同じ模様、そして色は存在しない、文字通り「一点モノ」のストールになります。


今度はもう少し技術的な側面からのお話を。。。


この落ち葉を利用した染色は、押し花のようにただ植物を押し付けるだけでは行えません。

実はここで重要になってくるのが、ハンドフレーム機ならではの特徴です。


ハンドフレーム機はニット生産のその時々で設定を変更することが出来ます。

これは人の手により一編み一編み行われているハンドフレーム機ならではの特徴です。


この特徴によってハンドフレーム機ニットには、それを手掛けた職人の技術や色が表れます。

この技術や色というのは、本当に奥が深く、それ故ハンドフレームニットの世界に一度足を踏み入れてしまうと、なかなか抜け出せなくなってしまいますw


今回のストールも、こうしたハンドフレーム生産でかつ、卓越した技術なくしては実現しませんでし

た。


というのも、この方法によってきれいな落ち葉の模様を表現するには、我々が通常利用するストールの仕様では不十分だったのです。


この通常仕様もかなり高度な技術力を用いたものなのですが、それではきれいな模様の表現は行えませんでした。


そこである仮説をたてて実験したのが、ベビーカシミアストールに対してのこの染色です。

その結果がこちら。。。





この仮説に関しては、こちらの工房の財産であるため伏せますが、ご覧の通りとてもきれいに落ち葉の模様が表れています。


つまり何故かベビーカシミアであると、この染色がうまくいってしまうのです。

ただベビーカシミアでこちらのストールを作ってしまうと、とてつもなく高額になってしまいます。。。

その為、なんとか通常のカシミアでも出来ないだろうかと何度も試作を繰り返しました。


そして去年の11月末、なんと通常のカシミアでもこの模様を実現出来る仕様を完成させました!


この仕様、限りなく企業秘密のためこちらには書けません。。。スミマセン。。。


なんだか書けることと、書けないことが混在してしまい、あまり実のある投稿ではなくなってしまいそうなので、そろそろそのカシミアストールのご紹介に入りたいと思います!


それではご覧ください!





これでは何が何だかわかりませんねw

こちらではこの独特な色味に注目してみてください。



この二枚、あえて模様がわからないカットで紹介しています。

どうしてもこの独特な色味をお伝えしたいという思いと、模様に関してより驚きをもって見て頂きたいという焦らし心が働いておりますw

というのも、ここにたどり着くまで本当に大変な道のりでした。。。


それでは。。。




ちょっとずつ小出しにしていきますw



イチョウの模様が出てきました!



今度は楓の模様も見てとれます。


それでは最後に全体から見てみましょう。




こんな感じで、通常のカシミアでもそれぞれの落ち葉の模様がしっかりと表れています!


この柔らかい模様の表情からは、どことなく油絵のような雰囲気を感じてしまいます。


勿論この色、模様、どれをとっても同じものは存在しません。

それぞれ、まぎれもない「1点モノ」です。


そしてこのストール、もう一つ特別なことが。。。


この落ち葉を用いた染色という仕様上、ある特定の時期にしか生産をすることができません。

そして更にこの染色には、相当な時間が掛かります。

これは決して染色だけが原因ではありません。落ち葉の下処理、染色、そして縮絨と各工程で通常よりも時間を要してしまう為です。


そのため、今年の秋は数量限定での販売となってしまいます。。。


こちらに関してはまだ詳細は決定しておりませんが、決定次第こちらから続報を発信します!


このストール、不思議とどんな服装にも合ってしまいます!

私はこのストールを身に着けると、まるで「夜を纏っている」かのような気分になります。


良く分からない表現ですみませんw


是非、今年の夏には皆さまに実物をお見せ出来たら嬉しいです!


それでは今回も長々とお付き合い頂き、ありがとうございました!



























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