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  • 執筆者の写真Bottega di Pinocchio

SANTI cashmere

まだまだコロナ禍終わりませんね。。。

こちらは第二波真っ只中です。


それでも例年に比べて雨が少ない今年は、晴れの日が続いており幾分か過ごしやすい日常が続いております。


ガスを利用した暖房が中心のイタリアでは、この時期くらいから毎年ガス代節約に頭を悩ます季節がスタートします。資源に乏しいイタリアは電気もガスも輸入に頼っているので、光熱費が結構ばかになりません。


その中でも冬のガス代は群を抜いて凶悪です(笑)

なにも考えずに過ごしてしまえば、それこそ1ヵ月で3万円くらいの請求が届きます。。。

冬のこのガス代に備えて夏の間に貯金をしているなんてイタリア人もいるくらいですから、暖房節約はかなり切実な悩みだったりします。


こちらに来て一年目の何も知らなかった私は、その年見事にヤラレました(笑)

4か月で10万円以上をガス代にお支払いさせて頂きました。。。(笑)


それ以来この季節は恐怖以外の何物でもありません。。。

年々設定暖房設定温度は下がっていき、今年はとうとう16度を如何に保つかを真剣に悩んでいます。。。

ちなみに室温16度は結構寒いです(笑)


そんな私がこうして自宅で作業をしながらも着用している SANTI cashmere のニットを今回はご紹介していきたいと思います!


大げさではなく、私はもうこのニットなしではこの冬をやり過ごすことはできません(笑)

暖房をつけ始めた今月初めから、毎日このニットでローテーションしておりますw


前置きが長くなってしまいましたが、さてさてそれでは。。。





こちらは一見なんの変哲もない一般的なニットですが、実はこれでもかというほど色々な技術や知識を詰め込みました。



今年の春先からこちらの工房と企画の打ち合わせをスタートし、幾度も試行錯誤を行いながら作り上げたかなり思い入れのあるアイテムです。


「最高の普段着としてのニット」、それがこのニットに込めた我々の想いです。


一度袖を通したら、きっと今までのニット観がまるっきり変わってしまいますよ(笑)

こちらのニット、まずは是非素肌での着用をおすすめしています。

というより、むしろ素肌にこそ着て頂きたいニットです(笑)






今年度からこちらの工房作成のカシミアニットの紹介を始めるにあたり、私は彼らのもつ技術や知識、そしてそれらによる他製品との違いが最もわかりやすいアイテムを作り上げたいと考えました。


本当に秀逸なカシミアニットとはどういったものなのかということを、こうした説明ではなく実際に感じて頂ける、そんなニットに仕上げました。


なので、説明はしません。。。というわけにはいかないので、少しだけこちらのアイテムに関して語らせてください(笑)


このニットはカシミアという素材のもつなめらかな肌触り、そして高い保温性という特徴を最大限に活かせる設計で作り上げられます。


少し極端な表現になってしまいますが、どんなに有名で高級なブランドカシミア糸を使っていたとしても、その特徴を活かす設計がなされていなくては、そうした糸をあえて用いる意味合いはそれほど大きくありません。


高級カシミア糸を用いるということは、それ自体ではなく、それをどのようにして製品化したのかということが本当の意味での価値となります。


つまりLoro piana糸を使っていることそのものは、なんら価値のないものなのです。


高級糸がどうして高級糸であるのか、それを理解し、それを活かしながらニットを作り上げられる職人こそ、最高のニッターであるといえます。




それではまず我々が用いたカシミア糸についてご説明してきましょう。


我々がこちらのニットに用いた糸は、Loro piana最高グレードのカシミア糸です。


Loro pianaといっても様々な糸がありますが、こちらはその中でも正真正銘最高品質の糸です。


ただ先にも書いた通り、ニットの品質は決して素材である糸そのもので決まるわけではありません。

この糸がもつ品質や特徴を活かしたモノ作りが行われなくては、それは決して実現されないのです。


この糸はその色味、肌触り、そしてその細さに反して優れる耐久面において最高グレード糸と評価をされている糸です。



この特徴を最大限に活かしたニット、それこそが今回こちらでご紹介するニットです。


本当はこちらで製品仕様に関して長々と説明をしたいのですが、こちらの仕様に辿りつく為にかなりの苦労をしたということもあり詳細は企業秘密とさせて下さい。。。


というのも、こちらのモデルが完成するまでにかなりの回数修正を強いられ、さらには危うく貴重な手動編み機を壊しかけましたから。。。 苦笑 


その為、こちらではこちらのニットがどのように特徴的なのかについてご説明していきたいと思います!





最大の特徴はその肌触りと抜群の保温性です。


毛羽立ちを最低限に留め、また限界まで糸密度を追求した仕様により、その肌触りは他ニットと比べて間違いなく一線を画す仕上がりです。


特に素肌に身に着けて頂けた際には、最高品質カシミア糸による「違い」を最大限に味わって頂けるはずです。


この感覚を一度体験してしまうと、もうこのニットが手放せなくなってしまいます。私自身、完全に虜です(笑)


ポイントは「素肌に身に着ける」というところ!一度素肌でこのカシミアニットを経験してしまうと、きっと下にインナーを着る気にはなれません(笑)


素肌に着用すると、直接体温を閉じ込めることになるので、その保温性が最大限に発揮されます。

特に熱を逃がさないよう編み密度を上げているこちらのニットの保温性は想像以上です。


カシミア糸は熱を逃がさず、湿度を逃がすという特徴をもっており、この特徴を活かしたのもこのニットならではの特徴です。


ただカシミアニットとなると、どうしても気になってしまうのが洗濯方法についてではないでしょうか。


多くの方がカシミア製品に対して、とてもデリケートな素材だと考えているように思います。

実はそれ、半分正しくて、半分は過剰なイメージだったりします。


カシミア製品で一番気を付けなければならないこと、それは洗濯時の温度と虫食いです。

それらに気を付けていれば、しっかりとした作りのニットはネットに入れたり裏返すなどの他は普段通りの洗濯で全く問題ありません。


ここで重要なのは「しっかりとした作り」という部分です。

目が詰まっているというところは最も重要なところですが、さらに製品自体の固さというのもとても大切なポイントになります。


このニット、一度触れてみればわかるのですが、普段みかけるニットに比べて若干固い印象をうけるはずです。


カシミア製品は柔らかいというのが、一般的なイメージだと思いますが、実際のところそれは正しくありません。縮絨という工程を経る前のカシミア製品というのは、そのイメージからは想像できないほどに固い製品だったりします。


カシミアは縮絨、簡単にいってしまえば洗濯の工程を経ることで、とても柔らかくなるのです。


しかしやわらかすぎるカシミア製品というのは、製品的に見て決して良い製品だとはいえません。

これについてはまたの機会に投稿しますが、ニットの耐久性を維持する為にはこの「固さ」がとて大切な要素です。


こちらのニットはこの縮絨という工程を、絶妙なところで止めております。

この塩梅はとても難しく、これだけでもれっきとした職人仕事だったりします。


こうして至るところまで考えられたカシミアニットは、洗濯を繰り返すことで育っていきます。

肌触りのよい固めのニットを維持したければ、少な目の洗剤と柔軟剤で洗い、柔らかいニットにしたければ少し多めの量で洗濯をすればよいのです。


「育てるカシミアニット」、それもこのカシミアニットが持つもう一つの特徴といえます。


また虫食いを避けるためには、日々の洗濯がとても重要です。

糸のグレードによっても虫食いの発生しやすさは変わってきますが、それ以上に日々の洗濯の有無が大きく関わってきます。

その為気軽に洗濯ができるということは、直接ニットの耐久性に影響するのです。




結構長々とご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?


まだまだ書き足りないくらいなのですが、これ以上続けるとまとまりがなくなってしまいそうなので、ここで一旦止めておきます(笑)


ご興味をもっていただけましたら、是非HP内で紹介しているお店に伺ってみて下さい!

それぞれのオーナーさんには、こちらでご紹介させて頂いた以上の詳細情報をお伝えしております。

きっとより興味をもっていただけるはずです!


さて最後になりますが、一つだけ重要な案内を付け加えて今回の投稿を締めくくりたいと思います。


今回のニット、ちょっと変わったモノ作りの方法で生産させて頂きました。

その為、最高級糸を用いた手動編みカシミアニットとしてはかなりお求めやすいアイテムになっておりますが、その仕様など決して他では見つけることの出来ない最高の仕上がりになっております。

機会がありましたら、是非実物に触れて頂けたらと思います。

きっと感動頂ける、そんなニットをご用意させて頂きました!


それでは、また次回!



















































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